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2016年11月14日 お知らせ

イエメン沖における海上テロ攻撃への対応

イエメン沖における海上テロ攻撃への対応
イエメンから出撃してくる海上テロ攻撃に対しては、船舶のスピードを上げ、進路を変え、海賊の乗船を防ぎ、民間の武装要員を雇うといった従来からの海賊対策はあまり有効ではない。これらの従来の防御手段は、航行中の船に乗り込み、乗っ取ろうとする海賊に対しては有効だが、船舶に損害を与え、破壊すること自体を目的とするような攻撃には有効ではない。船舶に乗船している民間武装警備員は対船舶ミサイルや爆薬を搭載した高速艇による自爆攻撃に対しては無力だし、付近を哨戒している海軍も直ちにテロリストを発見して反撃するのは困難である。そもそもEUのNAVFORの活動も2016年末で終了し、さらに活動期間が延長されるか未定である。したがって、バブ・エル・マンデブ海峡におけるリスクが経済的な動機に基づく海賊行為から政治的な動機に基づく海上テロに変質したとするならば、海運企業は安全方策を根本的に変更しなくてはいけないことは確かである。商船をコンボイにして護衛することはある程度有効であるが、対船舶ミサイル等に対応するためにはより迅速な対応が必要であるし、LNGや原油タンカーの二重構造は、従来の海賊が使用する小火器や携帯式ランチャーには有効だが、本格的な対船舶ミサイルや自爆船に対しては無力である。結局のところ、こうしたテロ攻撃を防ぐためには、陸上における治安の掌握が有効であるが、ソマリアの無政府状態やイエメンの内戦はこうした根本的な対策も難しくしている。

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