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2019年02月21日 お知らせ

ジプチ港の支配力を強化する中国

ジプチは紅海の入り口に位置するとともにスエズ運河を通行する船舶が沖合を通行する軍事的要衝で、中国が外国における唯一の海軍基地を有するほか、
米国・日本も軍事拠点を持つ一方で、商業的にみても、東アフリカ沿岸で唯一大型コンテナ船等の荷役ができる重要港湾である。
世界的にトップクラスの港湾ターミナル運営会社であるドバイのDP Worldは2004年に同港のDoraleh Container Terminal(DCT)を25年間運用するコンセッション契約を締結し、
DCTの33%のシェアを保有していたが、2018年にジプチ政府は突然DCTを国有化するとともに、中国政府からの投資と支援を引き出すため、
ジプチ政府の持ち分の1/4を中国の中国招商局港口控股(China Merchants Port Holdings: CMPH)に譲渡することを提案している。
中国政府としては、ジプチは一帯一路戦略の重要な要であり、パキスタン・スリランカ・ギリシャ等の既に中国が支配を確立した港湾と合わせて、
中国船とその顧客が優先的な荷役や割安な港湾使用料金を享受して、競争上優位に立つことを狙っている。
国営企業である中国土木建設(China Civil Engineering Construction: CCEC)や中国建築(China State Construction Engineering: CSCE)が既にDCTに隣接して多目的物流施設を建設している。

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