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2010年08月18日 お知らせ

国交省/第1回ホルムズ海峡タンカー事故原因調査委員会開催

国交省/第1回ホルムズ海峡タンカー事故原因調査委員会開催
ホルムズ海峡で商船三井の大型原油タンカー(VLCC)「エム・スター」(30万重量トン級、マーシャル諸島船籍)が外部から何らかの衝撃を受けた事件で、国土交通省が、関係省庁や有識者を集め、事故原因調査委員会を開催。爆発物の特定など依然不明だが、一方でテロ行為だった場合、「船舶保険の割り増し適用などで運賃が急騰する可能性がある」(海運大手)との指摘が出始めている。現時点で船舶保険の割り増し適用について海運各社に対し保険会社から具体的な通知は届いていない。ただし、事故原因の特定次第では船舶保険料の割り増しも否定できず、現状では流動的な状況。船舶保険は海運-損害保険会社間が結ぶ保険契約のこと。損保各社はアンダーライターと呼ばれるロンドンの保険引受人の危険水域指定などを参考に保険料の割り増しを検討。2008年以降、ソマリア沖で海賊事故が多発した際は、アンダーライターがアデン湾を通常の船舶保険では対抗できない「適用除外」地域に指定。一方、実際にはアンダーライターの「適用除外」は海運-損保間の契約を拘束しない。このため、スエズ運河に通じる交通の要衝であるアデン湾では海運会社の負担が大きいとして、損害保険の割り増しが見送られるケースが多かった。日本は原油輸入量の8割強を中東に依存。ホルムズ海峡は中東産油国へ通じる外航海運の要衝であり、「今回の事故だけでただちに船舶保険が割り増しされることは考えにくい」(海運関係者)。事故現場のオマーン領海内は「ペルシャ湾の外側に位置しており、イラク戦争当時も安全地域に指定されていた」(海運関係者)。「エム・スター」が損傷を受けた7月28日以降、ホルムズ海峡周辺での海賊、テロ行為の発生は報告されていない。ホルムズ海峡周辺は米国艦隊の集中配備地域であり、テロ行為の有無自体を疑問視する意見も出ている。
■「第1回事故原因調査委概要: 
衝撃を受けた30分前に「エム・スター」の右約700メートルまで接近し、その後遠ざかったり、近づいたりしていた小型船が1隻存在していたと説明。海事局によると、航海データ記録装置(VDR)などのデータ分析で、タンカーが衝撃を受けた直前に大型船3隻と小型船3隻が確認されている。そのうち小型船1隻が衝撃を受けた30分前にタンカーの右約700メートルまで接近。現在さらなる調査、分析を進めているが「小型船の動きと事故との関係は特定できていない」(海事局)。衝撃を受けた場所などについても報告され、部位は右舷後方。水面上の高さ6メートル、幅11メートル、水中部では喫水面から16メートル、幅は23メートルにへこみがみられ、深いところで約1メートルへこんでいるという。衝撃音については「シャー」という音が室内で録音されていた。

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