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海員組合全国大会/海賊問題で質疑活発。組合長「目先の課題から」
全日本海員組合が、第71回定期全国大会の3日目に当たり、各部門に分かれての分科会議を行った。組合長らが出席して行われた外航分科会では海賊問題に対する質疑が活発で、7月末に商船三井の大型原油タンカー(VLCC)「エム・スター」がホルムズ海峡で爆発物被害に遭遇し船体の一部を損傷した事件の新情報や、モンスーン(季節風)期を中心に100マイル延伸して実施されているソマリア沖アデン湾での海上自衛隊による護衛活動について執行部に詳細な報告を求める場面がみられた。ソマリア沖での護衛活動については、従来、危険手当がつくハイリスクエリアと護衛範囲が一致していたが、10月からは海上自衛隊が時期によって護衛を延伸する方針をとっていることで、今秋からは両者が必ずしも一致しないケースが生じている。この状況での危険手当の考え方について問われた組合長は「これから国際船員労務協会やIMEC(欧州などの独立系船舶管理会社中心の事業者団体)との交渉の中で整理していく段階」と述べるにとどめ、特定の方針は示さなかった。また、商船関係者の間で海賊対策として保安要員を同乗させるべきか否かの議論が起こっていることに言及し、「武装化につながるということでわれわれの内部では慎重に話しているが、ITF(国際運輸労連)での議論は当面はまず危険手当がついているエリアを護衛の延伸に伴い延長するのかどうかというような目先の課題から整理していく段階だ」とした。
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