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2011年02月18日 お知らせ

海賊被害/ソマリア東方沖に拡大、船舶保険料が割り増しに

海賊被害/ソマリア東方沖に拡大、船舶保険料が割り増しに
アデン湾での海賊被害がソマリア東方沖に拡大したことを受け、国内の保険会社が一斉に船舶戦争保険の除外水域を変更。これまで紅海につながるアデン湾が船舶保険料割り増しの対象だったが、インド洋まで対象水域を拡大。タンカー以外の不定期船、コンテナ船なども航海の際に割増保険料(A/P)の対象になる。割増保険料の変更は1月28日付。船舶戦争保険の除外水域がソマリア東方沖まで拡大された。船舶戦争保険は通常の船舶保険ではカバーされない戦争や暴動、海賊被害で生じた損害を補償する。このうち、平常時にある「一般世界水域」と緊張状態にある「除外水域」に分類され、今回、海賊被害が多発しているソマリア東方沖が除外水域として割り増し対象に加わった。2010年以降、ソマリア周辺での海賊被害は遠洋地域に拡大している。乗っ取りに成功した2万重量トンなどの貨物船を母船化して沿岸部まで行動範囲を拡大。「従来、アデン湾やソマリア沿岸部だった海賊被害が東方沖でも発生するようになった」(邦船関係者)国際海事局(IMB)海賊情報センターによると、アデン湾周辺での海賊被害は09年、10年の2年間はそれぞれ217件、219件と横ばい。ただし、ソマリア東方沖での被害件数の割合は09年4割だったのが10年は6割強まで増加。2011年に入り韓国軍が同国のケミカルタンカーを襲撃した海賊を武力制圧、8人を射殺したことで、「海賊活動が凶悪化している」(邦船関係者)との指摘もある。船舶戦争保険の保険料割り増しにより海運業界全体でのコスト負担は増加する見通し。ただし、船体保険の中にはあらかじめ船舶戦争保険の割り増しを含んだものがあり、同保険を使っている場合は影響ない。また、船舶保険の割り増し負担を海運(オペレーター)、船主のいずれが負うのか個々の用船契約などにより内容が異なるケースもある。

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