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IMB発表/2005年度海賊事件発生状況
世界の海賊を監視している国際商業会議所(ICC)国際海事局(IMB)が2005年度の海賊事件の発生状況報告によれば、海賊発生件数は276件と04年の329件から53件減少、船舶の拉致隻数は23隻と過去4年間で最多、人質に取られた船員の数は、440人と1992年の統計を開始して以来最大(ソマリア、インドネシア、ナイジェリアで人質事件発生)、事件での船員殺害はなかったが、行方不明者は12人。IMBは、昨年の件数減少の理由は関係者の自覚の向上、危険水域での船舶監視強化、政府当局の法施行強化と指摘。「減少は良い兆しとみてよい。政府当局の摘発が活発になった国がある」(IMB担当理事)としている。年度報告書では、減少したことは歓迎されるが油断すると増加に転じるとも警告。インドネシア付近海域における海賊発生件数は、全発生件数の約3割を占めているが、04年の94件から05年に79件に減少、特にマラッカ海峡での発生件数は、04年38件から05年12件と1/3に大幅に減少し、他の東南アジア地域、中米、アフリカにおいても発生件数が減少。同報告書では、マラッカ海峡の大幅の減少の要因は、インドネシア政府とマラッカ関係国の海賊対策強化に触れ、グリタ特殊作戦による海賊団の逮捕、小型海賊船6隻の捕獲が挙げられるとしている。その一方、同報告書では発生件数が増加している地域についても報告、イラクで発生件数が10件と増加、バスラ石油ターミナルやウムカスルに停泊していた船舶を小型船から発砲した例、停泊中のタンカーに海賊3人が乗り込み機関銃で突入した例、船長らを閉じ込め抵抗する船長に向けて発砲、金を奪った例などを報告。またソマリアで、前年の2件から35件と急増、現在、世界で最も危険な海域といっても過言ではない、インドネシアに次ぐ海賊発生件数であり、同地域の海賊は「母船」から出動し、銃弾、ロケット弾を発砲、目標船舶をソマリア領海内に押さえ、人質を捕って身代金を狙うもので、摘発強化が求められているが、同国は現在、内戦状態で中央政府、警察とも無気力で海賊の取締り強化に期待が薄い状況下。ソマリア沖の海賊発生で、IMBは200カイリ沖を運航するよう連日警告
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