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英領ジブラルタル自治政府が、原油を積載してシリアに向かっていたVLCC(大型原油タンカー)「グレース1」(1997年竣工、30万600重量トン、パナマ籍)を英国海軍の支援を得て拿捕(だほ)したと発表した。欧州連合(EU)の対シリア制裁に違反した疑いが掛けられている。
日本船主は近年、海外船社向けBBC(裸貸船契約)の増加に伴い、配船先や投入トレードのリスク管理の課題に直面している。このため、イランやシリア情勢の緊迫、マネーロンダリング(資金洗浄)問題や制裁国への配船などに伴う船舶の拿捕を注意深く見守っている。
英BBCの報道によると、積み荷はイラン原油とみられ、イラン外務省が駐テヘラン英国大使を呼び出して拿捕に抗議したと報じられている。
英国の船価大手ベッセルズバリューによると、「グレース1」は97年に現代重工業で竣工。船主はアラブ首長国連邦(UAE)のロシアン・タイタン・シッピングラインズとされているが、同社保有船は「グレース1」1隻だけで、企業としての実態は不明。
ジブラルタル政府は「『グレース1』がシリアの製油所向け原油を輸送していた確証がある」とコメント。VLCCはスエズ運河を通航できないため、中東からシリア向け海上輸送はアフリカ南端の喜望峰回りの航海となる。
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