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2017年01月17日 お知らせ

IMB/16年の海賊報告、スールー海に警鐘。「代替航路の検討を」

IMB/16年の海賊報告、スールー海に警鐘。「代替航路の検討を」
国際商業会議所(ICC)の下部組織である国際海事局(IMB)はこのほど、2016年の世界の海賊事案の年次報告をまとめた。世界での海賊の発生件数は191件で1998年以来の低水準にとどまったにもかかわらず、新たに拘束された船員は15年比で3倍の62人に上り、直近10年で最多となった。報告ではフィリピン南西のスールー海で船員の拘束を含む海賊被害が急増しているとして、代替航路の使用を促している。191件の内訳は、船上への侵入150件、船の乗っ取り7件、船体への銃撃12件、襲撃未遂22件。これらの事案で新たに62人の船員が拘束された。拘束された船員の過半数は西アフリカ海域で捕らわれ、マレーシア、インドネシア近隣での拘束も多数を占めた。同報告はスールー海について、16年初にタグボートやバージなど3隻で、同第4四半期には漁船1隻、貨物船2隻で船員の拘束が発生したことを特記し、海運事業者に対して同海域に代わり比国カリマンタン島西方を通る航路を検討するよう助言している。ソマリア沖での16年中の被害は2件。IMBは「ソマリア沖(の海賊)には依然として商船を襲撃する意思と能力が存在していることを示している」と分析する。

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