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「海賊の定義」シンガポール高裁が判断
インドネシア・バタム島バトゥ・アムパール港で停泊中の船舶が、なたをかざした侵入者に襲われた。船主であるベーズウオーター・キャリアーズは保険求償を行ったが、同損失は保険の定義する海賊の範囲に入らないと保険会社は拒否。船主は、シンガポール高裁に海上保険証書記載の「海賊」を構成するものは何であるかについて判断を求めた。シンガポール高裁は、本船が公海上であることとする保険会社の主張を却下し、本件のように港湾内でも海賊は発生するとする船社を支持。また本船が係留、投錨されていたか否かは重要ではないと判断。今回の判決は「一国の法律の及ばない公海上で本船乗組員または乗客に対して私的目的のために振るう暴力行為である」とする1982年国連海洋法条約(UNCLOS)10条の海賊の定義と相違。帆船、手漕ぎボ-トに分乗し、長刀、短刀を振りかざして襲撃する「はるか昔の海賊」と全く異なり「21世紀の海賊」は、高速のポ-トに分乗、沖合では母船を基地にし、自動小銃、ロケット弾、手りゅう弾などで軽重武装し、組織化され、よく訓練され要員で構成された「武装組織・集団」。その手口も巧妙化化しつつあり、より経済性を考慮した襲撃となっており、一部組織は、国際テロ組織との関わりも疑われている。
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