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マ・シ海峡の航行援助施設基金設置
日本財団からの135万ドル(約1億4,000万円)の資金拠出により、マラッカ・シンガポール海峡(以下マ・シ海峡)の航行安全を確保することを目的とした「航行援助施設基金」が、世界で初めて設立。マレーシアのペナン島で行われた第1回航行援助施設基金委員会で決定したもので、日本財団と沿岸3ヶ国(インドネシア、マレーシア、シンガポール)との間で基本合意に至った。この基金は、沿岸3ヶ国がマ・シ海の航行安全を確保するための主要な51の航行援助施設の維持・更新業務を行う。実際の業務が開始されるのは来年の1月からだが、日本財団が拠出した135万ドルの資金は今月から9月にかけて行われる航行援助施設の現況調査費用に使われる。内容は、来年1月以降の10年間で必要となる航行援助施設の維持・更新にかかる見積もり調査を行うもの。また、日本財団は来年1月以降の5年間についても、費用総額の3分の1の金額を支援することを決めており、残りの資金については、利用国ならびに海峡通航の直接の受益者である海運業界からの自発的な拠出を促す取り組みを行っている。これは、国際的枠組みによる一層バランスの取れたマ・シ海峡での負担実現を目指すもの。日本財団がこの基金への資金拠出を決定した背景には、近年の国際海運需要の増加によりマ・シ海峡の海上交通リスクの高まりがある。2004年にはマ・シ海峡での年間通航量が約9万隻だったのに対し、20年には1.5倍の約14万隻になると見込まれ、危険物の通航や過密化する通航船舶による大規模な海難事故への不安の声も高まっている。加えて航路標識の整備や維持管理、設標船(航路標識を設置する作業船)の代替建造などに要する費用も継続的に増加し、沿岸国にとっては大きな負担となっている。これらの情勢変化や負担の公平性の観点から、日本財団はこれからの海峡の管理は沿岸国だけではなく、海峡利用国および利用者も任意で負担するような枠組み作りの必要性を訴えてきた。そこで、このような考え方を取り入れた沿岸3ヶ国による航行援助施設基金の早期設立を支援するため、今回の資金拠出を決定
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