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政府では現在、防衛省や海上保安庁を中心に、把握した不審船やタンカーから漏れた油の漂流など海の安全保障情報を共有する体制の構築に向けて検討を進めている。
防衛省・海保庁は他省庁とも連携していくほか、沿岸国とも情報を共有してシーレーン(海上交通路)の安全を確保する。
総合海洋政策本部の参与会議(座長・田中明彦政策研究大学院大学学長)が今年度中にも、提言を取りまとめる見込み。
安全保障に関する情報共有については、軍事領域以外の脅威情報を扱う。
具体的に共有する情報は、不審船の動向や廃棄物投棄などの環境破壊、タンカーからの油流出、外国漁船の違法操業、津波・高波といった自然災害などとなる。
海洋情報の一元化の背景には、海上犯罪や自然災害を迅速に対処する狙いがある。
これまでは各省庁による「縦割り」もあって情報共有が遅く、初動対応に支障が生じるといった問題点が指摘されてきた。
外国の軍艦や公船の領海侵犯などの軍事的脅威はこれまで通り、自衛隊と海保庁が情報収集と対処に当たる。
内閣府総合海洋政策推進事務局は「安全保障に関する情報は機密性が高いため、今後は、情報収集・共有の在り方など具体的な体制について参与会議で慎重に議論していく」と話した。
政府が昨年5月に閣議決定した「第3期海洋基本計画」では、海洋に関する情報収集・集約・共有体制を整備する「海洋状況把握(MDA=Maritime Domain Awareness)」の能力を強化する方針を示した。
今回の海洋安全保障の情報共有は、その一環だ。
民間レベルで利用できる海洋情報に関しては、日本海域の衛星画像や海象などを一元的に情報共有できる「海洋状況表示システム(愛称・海しる)」が4月に運用を開始している。
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