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防衛省発表/ソマリア沖海賊対策、海自艦の船団護衛、東方に200キロ延伸へ
防衛省統合幕僚長が記者会見で、ソマリア沖アデン湾で実施している海上自衛隊護衛艦による民間船舶の船団護衛について、海賊活動の活発化が予想される時期に限り、実施区間を東方に100マイル(約200キロメートル)延伸して行う方針を明らかにした。海賊襲撃範囲の拡大に危機感を強める民間船舶の要望に応じた形だが、増員を伴わないことから護衛の頻度に影響が出るほか、最近ではモンスーン(季節風)期にアデン湾西部での襲撃リスクが高まっており、日本船主協会では引き続き護衛の拡充要請を継続する模様。今回の延伸方針で付け足されるルートは、アデン湾東方のアラビア海寄りの海域で、オマーンのサララ南方沖に当たる。護衛区間は従来の900キロメートルと合わせておよそ1,100キロメートルに達する見込み。延伸はモンスーンが収まって襲撃リスクが高まる、おおよそ9-11月と3-5月に限った措置で、それ以外のモンスーン期には従来通りの護衛範囲に戻す予定。これまでの自衛隊による船団護衛は、有志連合軍が重点警備対象とする「安全回廊」と一致する東西900キロメートルの海域で行われていたが、最近では警戒の手薄な海域を狙ったとみられる安全回廊外の被害が頻発。2010年4月には会員船社の運航船が安全回廊を目前に襲撃を受けたケースもあり、日本船主協会は護衛範囲の拡大を日本政府に求めてきていた。今回の発表に対し日本船主協会は「これから再びアデン湾東方沖のリスクが高まる時期なので、延伸は非常にありがたい」(海務部)と防衛省の方針を歓迎。一方で「再びモンスーン期が訪れると今度は逆にアデン湾より西のバベルマンデブ海峡付近が危なくなるので、その対応も検討いただきたい」(同)として、引き続き効果的な護衛の実施を政府に求めていく方針
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