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国交省/第83回IMO海上安全委員会審議概容公表
国土交通省(海事局 安全基準課、政策統括官付参事官)、海上保安庁(本庁警備救難部 管理課) 等のソースによると、2007年10月3日から10月12日の日程で、デンマーク王国コペンハーゲン市において、95ヶ国、47機関等の参加の下に開催されたIMO MSC83特集(第83回国際海事機関 海上安全委員会)の審議概要は以下の模様。(抜粋)
船舶長距離識別追跡システム(LRIT)
船舶のセキュリティと捜索救助機能の向上を目的とした船舶長距離識別追跡(LongRange Identification and Tracking of Ships : LRIT)システムの導入のためのSOLAS 条約附属書第Ⅴ章の改正案がMSC81 において採択され、同システムの一部を構成する船舶搭載設備の設置が2008 年12 月31日から義務化されることとなっており、発効に向けて、システムの具体的な運用方法に関する検討が行われている。今次会合では、主に、国際データセンター(IDC)及び国際データ交換(IDE)の設置・運営について審議が行われた。国際的企業連合体にIDC及びIDEの設立・運営を委託するというマーシャル諸島の提案について検討を行ったが、安定的な運営が期待できないとの理由により、この提案は合意されなかった。2008 年12月31 日の船舶搭載設備の設置義務化までにシステムを構築するためには、今次会合において少なくともIDEの設立を合意することが必要であるとの認識の下、検討を行い、当分の間、米国がIDE機能を提供することが合意された。なお、IDC の設置については今次会合において合意に至らなかった。その他、システムの運用開始に向け、システムの技術的詳細等多くの事項が審議され、編集上の修正を加えた後、次の関係文書が回章されることとなった。・ 国際データ交換(IDE)のための技術仕様・ 国際データセンター(IDC)のための技術仕様・ LRITシステムネットワーク内の通信に関する技術仕様・ LRIT運用試験のためのプロトコール
海上セキュリティの強化
2006年1月に我が国で開催された「国際交通セキュリティ大臣会合」を契機にIMO において検討が行われることとなった海上輸送コンテナのセキュリティ確保と輸送の円滑化のための方策については、MSC とFAL(簡易化委員会)の双方にまたがるテーマであることから、MSC82 以降MSC/FAL 合同WG を設置し、その議論を行ってきている。今次会合では、これまでの議論を総括し、・ 船舶及び港湾施設のセキュリティ確保のために必要な方策はSOLAS 条約及びISPS Code によって既に措置されており、サプライチェーン全体のセキュリティ確保については、WCO(世界税関機構)がその役割を果たすべきであること、・ 海事・港湾関係者は、FAL 条約、SOLAS 条約及びISPS Code に基づく取組の中でもWCO の基準についても考慮すべきであること、船舶、港湾施設、税関等関係者間のコミュニケーションや連携・協力が重要であること等を内容とするガイダンスを承認し、これを回章することとなった。
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