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海事局長/「武装警備員は最終手段」。既存自衛策の要件化検討
国土交通省海事局長が会見で、法整備を進めている日本籍船への武装警備員(ガード)乗船を可能にする新ルールについて、「武装警備員は(商船の自衛措置として)最終手段」と述べ、シタデル(籠城設備)やレーザーワイヤ(有刺鉄線)など現時点で推奨されている自衛策が取り入れられていることを許可の前提とする考えを示した。武装ガードの運用をめぐる各旗国のルールでは、パナマ、キプロスなどが自国籍船で武装警備を行う警備会社に対して個別に認可を行っているが、局長は「船側の措置、船長の権限の整理などを踏まえて全体として審査するのが基本。警備会社だけ登録すればいいというものではない」と述べ、両国と類似の認可方式には消極的な見方を示した。また、一連の法体系の対象外であるFOC(便宜置籍)船については、「(商船に乗り込んでくる警備員の信頼性について)船員側が懸念を抱いていることは意識している」としたものの、FOC船には各旗国による排他的権限が及ぶことを理由に「(日本の新たな)法律を強制はしないし、(適用することも)不可能だ」と指摘。日本籍船への緊急的な転籍に備えることを義務付けられている準日本籍船についても同様の整理だとした。一方で局長は、武装警備員の乗船に寛容なパナマを引き合いに「日本のルールの方が安心だということなら、(船主側の判断で)パナマのルールに(日本の新ルールを)上乗せするということはあり得る。(パナマ籍船にとって)パナマの法律を守ることは絶対要件だが、委託者(船主)としてそれ以上のことを(警備会社に)注文をつけることは可能なはずだ」とも述べ、船主の自主的判断により、日本の新ルールが間接的に日本関係FOC船に影響を与える可能性はあるとの認識を示した。また、折衝中の2013年度予算・税制については、査定を行う財務・税務各当局からそれぞれ難色が示されており「予断を許さない」としつつ、「(超党派議連の)海事振興連盟など各方面から理解をいただいている」として、各要求の必要性を強調することで要求実現につなげたい考えを示した。
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